DAM BLOG
超個性派アーチ 綾北ダム
2016年1月13日
綾北ダムは宮崎県にあるアーチダムです。
今回は南の小林市から車でダムを目指します。
走る道路は国道265号線です。
九州山地に沿って南北に伸びる国道265号線は九州最恐酷道との呼び声高く、勾配・道の狭さ・路面状況のどれを取っても一級品の手応えを味わえます。
なにより道程が長く、いつ終わるともしれない狭隘道路は確実に運転者の体力と精神を侵食します。
最も恐ろしいのは、がけ崩れ等があると突然の全面通行止になり、迂回路もなく、ただ来た道を戻る羽目になることです。
せっかく遠征してきたのに目的のダムに辿りつけない!
こんな恐ろしいことはありません・・・
そして、この日ついに恐れていた事が!
国道265号線から県道360号線に入る交差点に「この先通行止め」の看板が・・・
放心し山道に立ちすくみます。
神を呪いました。
しかし、どうしても綾北ダムを諦めることはできません。
看板にはどれくらい先で通行止めになっているかは書かれていません。
綾北ダムまでは残り8km程。
かすかな希望を手繰って車を進めます。
まだ行けるまだ行ける、心につぶやきながら走ること20分。
ワッショーーーーイ!!!
見えました綾北ダムのお尻!
神さまありがとう!
管理棟の方に聞いたところ、ダムの下流2kmで通行止めになっているらしく、宮崎市方面からは来ることができないとのこと、小林市ルートを選択して本当に良かった・・・
管理棟の犬に吠えられながら、お待ちかねのダム鑑賞タイムです。
・・・
ああ・・・
なんて変なダムなんだ!
なんでそこにラジアルゲートなんだよ・・・
意味がわからないよ。
通常アーチダムの下の方にゲートを設置する場合は、円筒状のバルブか垂直式のローラーゲートが用いられます。
こんなふうに下筌ダムのコンジットゲートもローラーゲートです。
弧を描くように動くラジアルゲートは使われるとしても天端付近のクレストゲートに限られます。
ゲートの支点をつくるために、前に突き出すように土台のフレームが設置されています。
上にはにょきっとゲート室が設置され、下にはスキージャンプ式の導流部があります。
ただでさえ異形なのに、わざわざ目立つようにゲート付近は鮮やかなオレンジで塗装されています。
「ダムには一つとして同じ形のものはない」は決まり文句ですが、その中でも綾北ダムは突出してオリジナリティに溢れています。
道路からはよく見えないのですが、副ダムもすごく大きいです。
個人的に大好きなダムが山にぶつかる部分です!
木々の中にコンクリートが突っこんで行く感じがポイント高いです。
2015年から宮崎県管理のダムでは独自のダムカードを配布していて、この綾北ダムでもダムカードがもらえます。
カードをもらう時に住所と名前を書くんですが、一覧の中にはチラリと「東京都」の文字も!
地元九州民でもヒイヒイ言うレベルの山奥に東京からダムを見に来る人もいるなんて・・・
ダム熱恐るべしです。
以前の記事で、大谷ダムがありました、 工事に携わった関係者ですが、まだこのブログは生きていますか